基礎知識

マニュアル人間は使えない?むしろまずマニュアル人間になれ!

2021年1月21日

本を読む男性

こんにちは、リョータです。

「マニュアル人間になるな」
「マニュアル人間は使えない」

よく聞く言葉ですよね。

確かに世の中マニュアルに従うだけではうまくいかないことだってある。

「自分でしっかり考えて、臨機応変に対応する」という点でいえば共感できます。

しかし、僕はあえて「まずはマニュアル人間になれ!」と伝えたい。

なぜなら、基礎(マニュアル)も知らずに型破りなんてできないからです。

今回は、マニュアル人間になるべき理由を解説していきます。

リョータ
まずはマニュアル(基礎)ですよ!

1.そもそもなぜマニュアルがあるのか

マニュアルの目的は、次のとおりです。

    • 効率よく仕事をまわすため(コスト削減)
    • 法律を守る
    • リスクから身を守るため
    • 公平な対応をするため

順番にいきましょう。

効率よく仕事をまわす

たとえば、下図。

書類ひとつとっても、なんのルールもないと、とても非効率なことになってしまいます。
マニュアル化図

左のパターンの場合、はっきり言って非効率ですよね?

更に、別部署のフロアが違えば、それだけのロスになります。

一方、事前にマニュアルで回付ルートを決めておけばそれだけロスを抑えられます。

更に言えば、紙で回付するのではなく、電子データで回付すれば、より効率的です。

このように、マニュアルは、無駄にコストがかからないよう、効率的に仕事ができるように作られています。

法律を守る

世の中には様々な法律があります。

「〇〇法を守るため」くらいなら、なんとなくわかるかもしれませんが、〇〇法第○条第○項を守るためと、ここまで細かくすべてを理解するのは不可能です。

そこで、マニュアルです。

法律自体をよく理解していなくても、マニュアル通りやることで法律を守れるよう、仕組みが作られているんです。

逆に、「これくらいはいいだろう」と思って軽くマニュアルを無視してしまうと、実はそれが法令違反で思わぬしっぺ返しをくらうことになるかもしれません。

リスクから身を守る

工事現場であれば、作業者や周りの人の安全確保のため。

事務であれば、機密情報を漏らしたり、重要な物を失くしたりしないようにするためです。

また、仮に何か起きたとしても、被害を最小限に抑えられるように仕組みが作られています。

このように、リスクから身を守る意味でもマニュアルが存在しています。

公平な対応をする

「お客さまひとりひとりに合わせた手厚い対応」と「あるお客さまへのひいき」は全然違います。

一定のルールに沿ってお客さまへ対応しないと、「あの人はよかったのに私はダメなの?」と必ずクレームになります。

そして、そのクレームは、やがて会社の信頼を落としてしまうでしょう。

公平な対応こそが信頼につながります。

そして、公平な対応をするには、マニュアルが必要なのです。

2.マニュアル人間になるべき理由

結論、マニュアルを知らなければマニュアルを超えられないからです。

僕の周りのデキる人達もそうですが、デキる人は、マニュアルを熟知しています。

その上で、それを超えて成果をあげていっています。

例えば、営業。

接客の仕方は、マニュアルが存在するでしょう。

最初にあいさつをして、○○を説明して、、、といった具合に。

仕事ができる人は、マニュアルをしっかり理解して、お客さまに伝えないといけないことは確実に伝えます。

しかし、そのままでは他の人たちと同じ。

じゃあどこで差を付けるかというと、マニュアルに書いていないところで差を付けるんです。

そして、マニュアルも知らずに、他の人とは違うことはできないのです。

ますばマニュアルを覚えましょう。

3.マニュアルを覚える3つのコツ

マニュアルの背景を考える

「なぜこの手順が必要なのか?」

常に背景を考えるクセをつけましょう。

ただ単にその部分を暗記するのは中々にキツイですが、ストーリー性を持たせると記憶に残りやすいものです。

例えば、「書類を作成したら別の人のチェックを受ける」となっているのであれば、

  • それだけ大事な書類なんだな
  • ミスを減らしたいんだな
  • 特にここをチェックしてもらわないと間違ったときに大事になるんだな

と考える。

そうすることで、より深く理解することができますよ。

どこ書いてあるかを覚える

マニュアルの内容を覚えるよりも、どのマニュアルのどこに書いてあるかを覚えましょう。

なぜなら、そもそも、全てを一言一句覚えるのは不可能だからです。

脳のキャパシティを軽く超えてしまいます。

なので、どのマニュアルのどこに書いてあるかを覚えて、何回も読むことを意識しましょう。

「この内容はあの辺に書いてあったかな」

これくらいなら覚えられるはず。

大事なのは、何回も読むこと。

これで、自然と覚えられますよ。

人に教える

物事を覚えるにはアウトプットが必要です。

そして、一番いいのは、人に教えること。

人に教えるためには、マニュアルの内容をしっかり理解し、自分の言葉で話す必要があります。

この、「やらなきゃ」という思いが、マニュアルの内容を強く記憶に刻みます。

先輩・後輩・同期の誰でも大丈夫です。

覚えた内容を教えてみてください。

4.同期と差をつけるには?

マニュアルに書かれていない部分で工夫する

人間の手が入る仕事で、全ての細かい動きまでマニュアル化は不可能です。

それこそ、何百ページ・何千ページの辞典になってしまいますので。

ここに工夫の余地があります。

例えば、「〇〇部・課へ連絡する。」と書いてある場合。

連絡方法は電話・FAX・メール等、色んな方法がありますが、そこまで細かく指定されていません。

確実性を重視するのであれば、紙を作って手渡しする。

効率を重視するのであれば、電話で済ませるということが考えられます。

他には「保管する。」となっているのであれば、電子データで保存しよう。

更にすぐ取り出せるようにファイル名を工夫しルールを決めよう。

このように、まずはマニュアルに書かれていない部分で頑張ってください。

それこそが、腕の見せ所です。

マニュアル 工夫例
〇〇部・課へ連絡する ・確実性を重視し、様式を作って紙で手渡し
・効率を重視し、電話で済ませる
・リスク管理を考え、メールにする
〇〇を保管する ・ラベルや保管場所のルールを決め、探す時間を減らす
・スペース確保のために、電子データで保管する
〇〇をチェックする ・抜け漏れがないようチェックリストを作る

常にもっと良くならないか考える

マニュアルは、時代の変化やテクノロジーの進化とともに古くなります。

一昔前ではFAXのやりとりが当たり前てましたが、今はメールが当たり前です。

仕事に慣れてきたら、マニュアルが当たり前だと考えず、常に「もっと効率的にできないか」「もっとリスクを減らせないか」を考えましょう

ただし、独断で勝手にやり方を変えるのはNG。

先に解説したとおり、マニュアルは、理由があるために現在のルールになっているはずです。

変えたい!と思ったらマニュアルを管理している人に相談しましょう。

5.とはいえマニュアル外のことをしないといけないとき

まず認識して欲しいのは、残念ながら若手のあなたには権限がないということです。

なので、上司に判断を仰ぎましょう。

よくあることであれば、「この場合はこうしますね」と上司に事前に言っておいてもいいですね。

そして、そもそもマニュアルがおかしいのであれば、管理している人に言いましょう。

6.まとめ

マニュアル人間というとマイナスなイメージがありますが、基礎であるマニュアルを覚えずに応用はできません。

  • まずは「マニュアル人間」を目指そう!
  • マニュアルを守りつつ、できる範囲内で工夫しよう!
  • マニュアルに書いてないことは先輩・上司に相談しよう!

そして、マニュアルを熟知して成果を上げれば、ゆくゆくは自分がルールを決める立場になります。

その時になったらマニュアルを超えましょう!

リョータ
マニュアル人間は重宝しますよ!

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