こんにちは、リョータです。
仕事で会議をするんだけれど、
- いつも時間を過ぎる
- 議論はするけれど何も進んでいない
- 内職をしてる人が多い
といった感じで、ダメダメな会議だなって思うこと、よくありますよね。
けれど、「どうすればいいのか」もわからないと。
そんなあなたにオススメなのが、書籍「世界で一番やさしい会議の教科書」です。
本書は、タイトルのとおり、非常にやさしく生産性の高い会議のやり方を解説しています。
「生産性の高い会議」と言うと、自分がバンバン前に出て司会をしなきゃいけないイメージがあります。
しかし、本書ではまず、さりげなく会議をコントロールする技術を解説しているので、若手にもめちゃくちゃハードルが低いです。
書籍「世界で一番やさしい会議の教科書」を読めば、ダメダメ会議から脱出できますよ。
1.著者のプロフィール
榊巻 亮(さかまき・りょう)
ケンブリッジ・テクノロジー・パートナーズ株式会社に所属するコンサルタント
大学卒業後、大和ハウス工業に入社。
住宅の設計業務に従事すると同時に、業務改善活動に携わり、改革をやり遂げる大変さ、現場を巻き込み納得感を引き出すことの大事さを痛感する。
ケンブリッジ入社後は「現場を変えられるコンサルタント」を目指し、金融・通信・運送など幅広い業界で業務改革プロジェクトに参画。
新サービス立ち上げプロジェクトや、人材育成を重視したプロジェクトなども数多く支援。ファシリテーションを活かした納得感のあるプロジェクト推進を得意としている。
一級建築士。
主な著書に、『業務改革の教科書』(日本経済新聞出版社)。
ビジネス雑誌(日経情報ストラテジーなど)での連載や寄稿に加え、講演やセミナーなどの活動も行っている。2023年1月「世界で一番やさしい会議の教科書」より
バリバリ現役のコンサルタントの方です。
現場経験が豊富な方なので、かなりの説得力です。
2.本の概要
ダメ会議を改革するリアルなストーリー
本書は、ビジネス本にしては珍しく、小説のように流れていきます。
主人公の鈴川 葵(すずかわ あおい)ちゃんは、入社二年目で初めてダメダメな会議の洗礼を受けます。
それから、コンサルタントである父に助言をもらい、小さなこと積み上げて会議を改革していくといったストーリーです。
鈴川 葵ちゃんは、特別にスーパー仕事ができるわけではなく、積極的に人前に出たいとは思わないタイプ。
そんな、どこにでもいるような若手なので、その心情・気持ちにすごく共感できます。
だからこそ、解説されている技術は、「自分でもできそうだな」と、しっくりくるものばかりです。
また、出てくるエピソードがかなりリアル。
本当にどこの会社でもあるような会議で、共感です。
鈴川 葵ちゃんがどのように会議を改善していくのか。
どんな感じでレベルアップしていくのかが見どころです。
若手の心情に寄り添ったステップアップ
若手は、会議の場ではあまり前面に出たくありません。
そんな若手の心情に寄り添って、あまり目立たないで済む技術からスタートして、最終的に前面に立つ。
そんなファシリテーション技術を3ステップで鈴川 葵ちゃんと一緒に勉強できます。
確認するファシリテーション
自分が主催するわけではなく、参加者として、会議の最初に次のことを確認。
- 「決まったこと」、「やるべきこと」
- 会議の終了条件
- 議題後ごとの時間配分
確認の仕方やポイントが解説されています。
書くファシリテーション
ここから目立ちますが、ホワイトボードに書いて、会議を進めやすくします。
つまりは書記ですね。
まずは、「議題」「終了条件」「時間配分」を書いて、あとは参加者の発言を書く。
いきなりホワイトボードは、羞恥心があってハードルが高い。
なので、最初は少人数でA3用紙で書くところから始めてみるとやりやすい。
どのように書くのか、書く時のポイントが解説されています。
隠れないファシリテーション
上記2つは、あまり前面に出ない「隠れファシリテーター」。
ここでは遂に、前面に立ってファシリテーターとして会議を仕切ります。
会議には「準備」「導入」「進行」「まとめ」の4つのフェースがある。
ここでは、「進行」の詳しいやり方が解説されています。
3.気づき
気づき①
決まったことは会議の最初や途中に散らばっているが、時間がたつと忘れてしまう
確かに、僕がよくやる会議も最初や途中に決まったことを忘れてしまう。
その場では理解した気になっているんですけどね。
それに、参加者同士で認識がズレていたりする。
だからこそ、最後に決まったことを確認するのが超大事だなと思いました。
気づき②
議題ごとに時間配分を確認すると、改善のサイクルを回せる
そもそも議題やフェーズごとに時間配分をしている人は少ないと思います。
なので、それだけでも締切効果で集中力が上がりそうだなと。
そして、議題の設定時間と実際にかかった時間のズレを見て、「あ、この内容ならこれくらいの時間か」っていう感覚が身につく。
この繰り返しが、会議の時間をうまーく使うコツだなぁと感じました。
気づき③
そもそも、会議の参加者は他の人の話しを聞いていない。次に何を言うか考えていたり、やり残した仕事のことを思い出していたり。書き出しておけば、議論についていける。
言われてみれば、割と皆聞いていない節がある。
ホワイトボードに書いておけば、振り返りもしやすいなと。
気づき④
「余計な参加者がいても、その人が暇なだけで会議自体には影響ないのでは?だから、多めに人を呼んでおけば会議としては安全では?」という質問を受けることがあるが、それは違う。
会議に参加している人は、場に何らかの影響を与えている。会議中に内職している人や、暇そうにしている人、寝ている人は、マイナスの影響を場に与えているのだ。やる気がない人がいることで会議全体の雰囲気が悪くなってしまう。
だから、不要な人は呼んではならない。
不要な人を呼ばない理由は、その人の時間を奪わないためということのみだと思っていました。
確かに、活発に議論しようとしている人にも悪影響が出てしまう。
あらためて、メンバーは絞るべきだと認識しました。
4.まとめ
「世界で一番やさしい会議の教科書」は、とにかく、
- ストーリーがリアル
- 小説のようにすいすい読める
- わかりやすい
っていうのが素直な感想です。
会議を何とかしたいという若手に超おすすめの一冊です。
ちなみに続編で、「世界で一番やさしい 資料作りの教科書」というのもあります。
今度は、資料作りに焦点を当てた本です。
こちらも、めちゃくちゃ勉強になりますよ。